川崎市の農業を一緒に盛り上げてください!

川崎市(主催者)とセレサ川崎農業協同組合(協力)、そして川崎市内の農家の、

かわさきコンテンツアワード2010 Creator Meets Agricultureに寄せる熱い期待と思いをお届けします。


林田店長

ファーマーズマーケット
セレサモス 林田剛 店長

大人気セレサモス。オープン2年で利用者50万人突破!

 セレサモスは川崎市内唯一のJA直営の農産物直売所です。2008年4月に開店し、約2年半で50万人を超えるお客様にご来店いただき、大変ご好評をいただいております。契約農家も開店当初は280数名でしたが、2010年8月現在で約400名と、100名強増えました。やっぱり実績ですね。セレサ川崎農業協同組合(JAセレサ川崎)が農産物直売所を運営していくというのは、このセレサモスが初の試みでしたから、最初は協力をしぶっていた農家もいたんです。でも「セレサモスに出品すれば、けっこう売れる」という評判が農家のみなさんのあいだに口コミでどんどん広まっていって、登録農家数も自然と増えていきました。もともとセレサモスオープンには、川崎市内農家所得の向上、そして、かわさき「農」の拠点基地として出荷者である農家と消費者の架け橋となるという目的がありましたので、売り上げ的にも伸びていますし、地域のお客様にもずいぶんご愛顧いただいていますので、少しずつではありますけれど、目標はかなえられてきているのかなと、個人的には思っています。

 現状は、開店と同時に60台の駐車場が満車になってしまいます。川崎ナンバー半分、多摩ナンバー半分といったところでしょうか。セレサモスは多摩市、稲城市、町田市に囲まれたところにありますので、東京都からのお客様が多いのは事実です。川崎市民にもっと利用してほしいという思いはもちろんありますが、近隣でとれた新鮮なものを求める気持ちはみなさん同じですから、大切なお客様に変わりはありません。セレサモスを中心に利用者の輪が広がっていって、もっともっと新しいお客様に来ていただけるようになればいいなと思っています。


1日中、1年中豊富な品ぞろえを目指す

 いま一番の課題は、ひとつの品物をできるだけ長い期間提供できるようにすること、地場産農産物の安定した供給の実現ということです。例えばこれまで農家は、トマトならトマトを、通常通りの時期に種をまいて、通常通り収穫していたわけです。そうすると夏の収穫時期にはたくさんのトマトがセレサモスに山のように並びます。それではさすがに供給過多になり、価格は下がるし、売れ残りも出てしまう。そういったことを農家のみなさんも勉強されてきて、トマトにしても、早いもの、通常のもの、遅いものと出荷されるようになってきました。私どもは定期的に出荷者のみなさんと話し合いを行っていますので、「この時期にニンジンがこの価格でこれだけ売れるんですよ。ちょっと手がかかって大変かもしれませんが、やれば利益は上がります」というような情報をお伝えすることにより、実際に挑戦される意欲のある農家も増えてきました。出荷の時期さえ考えれば、自分の品物が一人勝ちできるということもあるわけです。ひとつの品物を長期にわたって提供できるということは、地場産農産物を販売しているセレサモスには大きなメリットです。

 それと、「1日中豊富な品ぞろえ」の実現も目指して頑張っています。どうしてもお客様は、いい品物を求めて、ファーマーズマーケットに朝一番で駆けつけるという傾向があります。確かにセレサモスも初年度は午後には品物がまばらにしかないといったこともありましまた。それを「お昼過ぎに行っても、いつ行ってもいい品物があるセレサモス」にしたいんです。現在も午後用の品物も確保していますので、ずいぶんそのイメージは定着してきましたし、自分の都合のいい時間に来ていただけるお客様も増えきました。駐車場問題を少しでも解決させるために、何よりお客様のために、できるだけ長く、できるだけ豊富な品物の安定した供給の実現に向けて、より一層取り組んでいきます。


若いセレサモスファンを増やしたい

 クリエイティブの力を借りて、若い方にもっとセレサモスをアピールできればいいと思っています。セレサモスは近隣に新興住宅街もあり、いまは食育が盛んで、食の安全への意識も高まっているので、若いお母さんが小さいお子さんを連れてくることも多く、他店舗に比べれば若いお客様が多いのも確かです。ただやはり農産物直売所にご来店いただくお客様にはご年配の方が多いので、もっと若い方に知っていただける"何か"と出会えることを、かわさきコンテンツアワード2010に期待しています。個人的には、セレサモスのキャラクターができればいいなと思っています。イベントも多いですし、活用方法も活躍の場もたくさんありますから。

 農産物直売所というのは農産物の専門店なんです。スーパーに行ったほうが肉も魚も日用品も1カ所で全部買えて便利かもしれません。セレサモスはキュウリやナス、トマトにしてもいろんな種類があるし、1袋に入っている本数も価格もバラバラです。用途によって使う種類を選んでいただけるという利点もあるし、それを面倒くさいと思われる方もいらっしゃるでしょう。でもそれらいろいろな農産物に実際に触れることにより、食の大切さを実感し知っていただきたいんです。

 実はセレサモスでお客様が一番お求めになるものってレシピなんです。普通店頭に並ばないような、ちょっと珍しい野菜も出てますから、これをどう料理して食べるのかということが、お客様が一番知りたい情報なんです。セレサモスでは月に2回、1回はJAセレサ川崎、もう1回はセレサモス主催で料理教室を開き、例えばトマトもいろんな品種がありますから、それらを食べ比べてもらって、味の特徴と向いている料理法をお伝えする。セレサモスには食育ソムリエの資格を持っている販売員さんがいますので、大体180人分ぐらいの試食とレシピを準備してお待ちしています。そういったことがきっかけになり、少しでも川崎市内産の農産物を知っていただきたい。今後ますますさまざまな工夫と試みにより、セレサモスを通して農業の素晴らしさを伝えていかなければならないと思っています。

 毎年、はるひ野小学校と栗木台小学校の2年生が全員、100円玉を持ってトマトやキュウリの苗をセレサモスに買いにくるんです。野菜の苗を買って育てるという授業の一環なんですが、「できたら見せにくるんだよ」って言うと、みんな野菜を持ってちゃんと見せにきてくれるんです。うれしいですよね。そういった触れ合いも、川崎市内でありながら、山と畑と田園に囲まれた豊かな自然の中にあるセレサモスならではの特権だと思うんです。


セレサモス
「セレサモス」パンフレットより

ファーマーズマーケット セレサモス

〒215-0035 神奈川県川崎市麻生区黒川172
電話:044-989-5311
営業時間:4月から10月=午前10時から午後6時、11月から3月=午前10時から午後5時
定休日:水曜日・年末年始ほか